純愛リハビリ中
「本当にごめんなさい」
「謝らないでよ。こんなにすぐに誘う男は相手にしなくて正解。……トウヤ君が好き?」
「……」
率直に問われたけれど、私は頷くことも首を横に振ることもできずに押し黙ってしまう。
黒縁眼鏡の奥の優しい瞳が私を不思議そうに捉えていた。
「私、本当に長い間、恋をしていないんです」
「……え?」
私の返事が意外だったのか、戸羽さんは驚いた拍子に小さな声を発した。
「合コンに行くこともあっけど、そこで恋人関係になれるような出会いはなくて……」
「うん」