純愛リハビリ中

「斗夜、軽すぎ」

「いや、咲羅ちゃんなら大丈夫かなって思ったんだよ」

「お前、リハビリはどうしたんだ!」


……リハビリ?

あきれ果てた表情のマスターに対し、八木沢さんはバツが悪そうに苦笑いしていたが、私にはふたりの会話がわからなくてポカンとしてしまう。

とにかく、私を口説いたのはジョークなのだろう。


「あ、 咲羅ちゃんも俺と一緒にリハビリしない?」

「リハビリって……私は健康ですから」

「いや、それは俺もそうなんだけどさ」


八木沢さんはなにがおかしいのかクスクス笑っていて、会話がまったくかみあわない。

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