禁断の恋~彼の弟を愛してしまった私~
「いや~あの映画本当に良かったな。
特にあの車を追いかけたアクションシーンとかが…」
一生懸命感想を言う彼。
ちなみに今は、お洒落なレストランで食事をしている最中だ。
「沙織さんもそう思いませんか?」
「えぇ、そうね」
思わず返事をするが手が気になって映画に集中出来なかった。
まだ彼からの感触が残っている。
手を繋いだだけなのにこんなにドキドキするなんて…
「あの…もしかして楽しく無いですか?俺が無理やり誘ったから…」
「えっ?いや…全然そんな事無いわよ!?凄く楽しいわ。
映画も誘って貰えて嬉しかったもの」
慌てて否定をする。
それは、本当よ!
だって…こんなにドキドキする事なんてめったにない。
「それならいいのですが…」
「薫君は、気にし過ぎよ!もっと話しを聞かせて…映画の感想とか」
笑顔で言う。
「は、はい。
俺のお気に入りシーンは、まだあって…」
彼は、笑顔でまた語り始める。