禁断の恋～彼の弟を愛してしまった私～

「……。」
私は、その言葉を聞いた時、胸が張り裂けそうになった。

葵…この子は、無意識かも知れないけど…ちゃんと父親が誰なのか分かっている。

もしかしたら、父親が恋しいのかも知れない。
私が引き裂いたから…

「葵もそう言っている。すぐには、無理かも知れないけど…少しずつ家族になっていかないか？」
そう笑顔で言ってくれる悠一。

酷い事をした私を今でも許し愛してくれる。

涙が溢れてきた。
罪悪感と嬉しさで…ごめんなさい。

「…ありがとう…」

悠一は、そんな私を抱き締めてくれた。
葵を囲むように…

そして私達は、もう一度やり直す事にした。

今度は、後悔の無いように…
幸せな生活を送る。

…はずだった。