忘れさせて 先生・・・・
気が付くと 見知らぬ 天井が見えた

ここが保健室だと わかったのは 数分経ってから・・・

「気が付いた?」

やさしい 女の人の声がした。

「はい」

「ちゃんと 食事して、睡眠取ってる?」

「ええ・・・・」

「体育館で倒れたのよ。たぶん 貧血よ。 痛いところは、ない?」

保健の先生が ベッドの淵に腰をかけながら 次々 質問する

体を起こそうとする時、保健室のドアが 開いた 音がした

誰かが 白い カーテンの向こうから 近づいて来た

「池山先生 今 気が付きましたよ。」

保健の先生が、そう呼びかけた

少し 怒った 池山先生の顔が見えた

久しぶりに 目を合わす先生の顔が 懐かしく思えた






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