忘れさせて 先生・・・・

診察室の扉を開けると　見慣れた　顔があった

前に　何度か　真人と一緒に会った事のある　女医だった

「カルテの名前見た時　そうかなっと思ったけど・・・・」

ボーっと突っ立ってるだけの　私に　先生は　優しく　椅子に座るように促した

「今日は　どうしたの？　内科から　回ってきたのね」

正直に、昨日　学校で　倒れた　話をした

「そう、倒れた時　頭とか　ぶつけないで　よかったわね」

軽い　感じに　話してくれる

「結衣ちゃん　本題に入るけど　大丈夫？」

声にならない・・・私は　精一杯　頷いた

「最終　月経日　覚えてる？」

「４月５日位だったような　気がするんですけど」

「まあ　２ヶ月ぐらい　遅れてるわね。念の為に　尿検査しておきましょ」

横に居る　看護士が　検尿用のコップに　私の　名前を　マジックで　記入している

「妊娠の検査するの。ここで　たられば　の話してても　しょうがないでしょ」

先生の目が　私を　確実に捕らえてる