忘れさせて 先生・・・・
「ごめんね 心配かけて 大丈夫だったら 安心して・・・」

声を出すのが精一杯だった

風が 私の髪をいたずらに 舞わせていた

その髪を撫でるように 真人が 振り返りながら

「ごめんな 辛い思いさせて」

唇を噛み締めながら 首を横に振った

「真人 一つだけ 教えて・・・・・」

向かい合った 真人が 首を少し傾けながら 私を見る

「真人 今 幸せ?」

空を仰ぎながら 真人が 

「結衣は 何て答えて欲しい?」
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