忘れさせて 先生・・・・
いつもなら 食事をして 帰っていただろう

今は、もう 私を送るために 車を走らせている

誰かが作る 夕食の為・・・・・・

想像するだけで 涙が出そうになっていた

「結衣 次に会う 約束は してくれる?」

俯いた 私は 返事に困った

「後部座席にある カバン取って」

後部座席から 彼の カバンを 引き寄せた

「開けて」

「うん」

彼のカバンを開けることに 少し 抵抗を感じながら 開けようとした時 信号が赤に変り 車を停めた 真人の 手が こちらに 伸びてきた

そして、カバンの中から クリアファイルの中にあった 1枚の紙を 私に 渡した

「この紙みて 会える時間があったら 電話 してきて」

彼の 病院でのシフト表だった

私は 何も 答えられなかった



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