忘れさせて 先生・・・・

先生との車・・・・

いくら　学校から離れてるとは言え　やっぱり　誰かに見られるのは　マズくて　どうしても　下を向いてしまう

いつものように　高速のＥＴＣのバーが上がると　やっと正面を向いて　車に乗る事が出来る

きっと　そんな　私の子供じみた　考えなど　先生には　バレてると思う

だけど　お互い　その事に関しては　何も話さない

「すごい　いい天気だね！」

「そうだな」

「夏が　近づくと　ドキドキしない？」

「はぁ？」

「やっぱり　おじさんに　なると　こんな気持忘れちゃうの？」

思いっきり　嫌味を言った

先生の左手が　私の頬を優しく抓った

「お前　すごいな！」

「エー　何が？」

「分からないの　今年の夏休みの意味？」

「今年の　夏休み？」

「お前　今　現実逃避してる？」

「・・・・・・意味わかんない」

「おい　受験生！　今年の夏は　補習三昧ですよ」

「あっ　そうだった」

先生の　大きな　ため息が聞こえた