忘れさせて 先生・・・・
初対面
「結衣!!結衣!!」

廊下の向こうから、疲れた表情の香奈が叫んだ

私の、横に並ぶ香奈は、すごく興奮したように

「あっ もうダメ 全然 世界史のテストできなかった マジでこの点数はヤバイ」

彼女は、私が一番信頼している友達・・・
私達の通っている高校は、進学クラスとスポーツクラスの2つに大きく別れる

香奈と私は、進学クラス

いつも、テストに追われてる

2年生になると、受験が目の前にあるから精神的に参ってきた

でも、一番辛いのは、彼から聞かされた昨日の告白

「恵美ちゃんの代わりは、どんな先生だろう」

香奈が楽しげに話しかけてくる

「どんなんだろう? でも、恵美ちゃんの代わりは大変だよ」

適当な、返事でごまかした


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