忘れさせて 先生・・・・
期末テストの時期が近づいてきた
昨年のテスト問題が見たくて、資料室へ向かった
資料室の鍵を開けようとした時、鍵が既に開いている事に気が付いた
そっと中を覗くと、窓辺から外を眺める田中の後姿が見えた
声を掛けようと中に入った
田中の、肩は小刻みに震えていた
オレが入った来た事に気付いても、その肩の振るえは止まらなかった
オレは、窓際に向かって歩いた
そして、泣いている田中の肩をそっと抱きしめた
彼女の手が、オレのYシャツの袖をしっかっり握り締めていた
そしてこちらを向いて、オレの胸に体を預けた
オレは、強く彼女を抱きしめた
何も聞かず、何も話さず・・・
どれぐらいの時間が過ぎただろう
田中の震えていた肩は、落ち着きを取り戻した
さっきまで見えていた夕日は、もう見えない
代わりに、冬の月が少しづつ 色を美しくしていた
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
強く握っていた田中の手が、オレのYシャツから離れた
「送ってくよ」
と呟くオレに、無理した笑顔で
「大丈夫」
と答えた
昨年のテスト問題が見たくて、資料室へ向かった
資料室の鍵を開けようとした時、鍵が既に開いている事に気が付いた
そっと中を覗くと、窓辺から外を眺める田中の後姿が見えた
声を掛けようと中に入った
田中の、肩は小刻みに震えていた
オレが入った来た事に気付いても、その肩の振るえは止まらなかった
オレは、窓際に向かって歩いた
そして、泣いている田中の肩をそっと抱きしめた
彼女の手が、オレのYシャツの袖をしっかっり握り締めていた
そしてこちらを向いて、オレの胸に体を預けた
オレは、強く彼女を抱きしめた
何も聞かず、何も話さず・・・
どれぐらいの時間が過ぎただろう
田中の震えていた肩は、落ち着きを取り戻した
さっきまで見えていた夕日は、もう見えない
代わりに、冬の月が少しづつ 色を美しくしていた
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
強く握っていた田中の手が、オレのYシャツから離れた
「送ってくよ」
と呟くオレに、無理した笑顔で
「大丈夫」
と答えた