忘れさせて 先生・・・・
窓を開けると、またタバコに火をつけた

一人言のように

「好きなら、しょうがねーな」

と呟いた

私の涙が止まる事は、なかった・・・・・・・・

タバコの火を消すと 先生の手が、私の腕を掴み、自分の胸へと引き寄せた

あの、資料室での時と同じ 私は、ただ涙を流し続けた

先生の手が、小さな子供をなぐさめる様に、何度も私の髪を撫ぜた

「先生。ありがとぅ」

私の、できる精一杯の返事だった


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