忘れさせて 先生・・・・
クリスマス~謙太サイド~
長い 終業式を終えて 職員室に戻ってきた

昨日の徹夜が堪えているのか、欠伸が止まらなかった

資料室で いつもは学校では吸わないタバコを吸っていた

資料室をノックする音が聞こえた

多分 田中がやってきたと思い 胸の鼓動を抑えながら 扉を開けた

そこには、田中と同じクラスの女子生徒が立っていた

「先生。好きです。」

そう言うと 顔を真っ赤にして 俯いた

オレは、極めて冷静に そしてハッキリ断っている事がわかるように

「ありがとう。ごめん。生徒とは付き合えないよ。それに決して生徒を好きになる事はないよ。」

そう言うと 彼女は 目にいっぱいの涙をためて 廊下を走っていった

< 74 / 266 >

この作品をシェア

pagetop