忘れさせて 先生・・・・
真人とのクリスマス
クリスマスイブの病院は、すさまじく忙しかった

他の私立病院が、急患を受け入れなかったせいか 救急要請が鳴り止まない

忙しさが、俺を救ってくれているかのようだった

21時 少し 仕事が落ち着いたから、みんなで遅め目の夕食を取ろうと 休憩室に戻った

俺は、非常階段の踊り場で、結衣に電話をした

何回目かの、呼出音を聞いている時、院内のPHSが鳴り出した

「最悪だな」

独り言を言いながら 携帯を切った

この夜、俺は もう一度 結衣に電話をするチャンスを神から与えられなかった

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