忘れさせて 先生・・・・
お湯が沸く 音がした

2人で、コーヒーの準備をした

温かい コーヒーが 冷えた体を包んでくれる

「楽しいクリスマスだったか?」

「えっ?」

「今日、送ってもらって来たんだろ?」

「あっあ そう」

「問題解決ってところか?」

「う~ん」

「モトサヤでよかったなぁ」

「違うよ」

「別れたのか?」

「う~ん。それも違うかな」

「私、決めたの。彼のこと、まだ大好きだから・・・・・ 彼の結婚まで、後悔しないように、全力で好きでいる事を・・・・ 私は、彼の手を 必ず 離す事が 出来る様に・・・・・」

「ごめんなさい 意味わかんないですよね」

私は、自分の中に 込上げてくる涙を抑えたくて 先生に 背を向け 外を見た

「先生、探し物ってなに?」

私は、背後から 先生の温かい胸に包まれた

「探し物なんてないよ。」

「苦しい事 1人で抱え込み過ぎるなよ」

コーヒーの匂い、タバコの匂い、 そして先生の優しい匂い

涙が止められなかった

もう、泣かないと決めたのに 自分で決めた道だから


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