大好きな王様
「…ん、君は……?ここはどこだ」
自分で落下してきたくせにここがどこだかわからないらしく、きょろきょろと辺りを見回している。
そのあと不思議そうに首を傾げ、何を思ったのか私に近づいてきた。
「…おい、ここはセント星か、否か?」
はっ、話しかけられたっっ。
「え、っと…あの、セント星とは…?ここは、地球で、私の家です…」
「チキュウ?…あの地球か?」
「……?あの、地球です…?」
そう伝えると、ふむ、と首を傾げ黙り込んでしまった。
この人…人間じゃないの?セント星ってなんだろう。電波な人なのかな…。
考えるより行動だと思い、思い切って口を開いた。
「…あのぅ…。あなたは何者なんですか…?」
彼は私の目を真っ直ぐ見て言った。
「私の名はテオ。ピシス星からきた。どうやら地球に不時着してしまったようだ。悪いが仲間と連絡がとれるまで世話になる」
……は?!不時着って…世話になるって…どういうこと?!