あたしは、悪魔と契約しました。
そして男は起き上がり、あたしの頭にポンッと手を置く。


「喧嘩なんて、止めてとけ」


止めとけ。って、、、


「喧嘩は、ダメなことなんですか?」

「良いことでは、ねぇだろ」


そう、、、なんだ。


男はあたしの頭から手を離したと思うと、立ち上がった。


「女なのに怪我したら、嫁に行けねぇぞ」


、、、怪我?


喧嘩をしたら、怪我もするの?


男にその真意を確かめようと思ったら、男は歩みを進めて行ってしまった。


そんな男を呼び止める事なんて、あたしには出来なかった。


だって、男とあたしは今さっき会ったばかりの人。


あたしに話しかけてきたのだって、ただの気まぐれだったのかもしれない。

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