あたしは、悪魔と契約しました。
着替えを済ませた哲也と、あたしは久しぶりに外に出た。


うるさいバイクの後ろに乗り、風を切り、急ぎ足で通り過ぎて行く風景(ケシキ)を、、、


必死に、胸の中のフィルムに収めた。


見慣れた、河川敷に着き、、、


忘れないように、ここで過ごした日々を懐かしむ。


そんなあたしの隣には、哲也が居る。


それだけ、なのに、、、


それだけのことなのに、、、


見慣れた河川敷が、キラキラして見えた。


初めて来る場所にさえ、感じた。


「いつも、ここに居たよな」


哲也は前と、同じ言葉を口にした。


あたしは持って来ていた紙とペンを取り、、、


”いつもって いつから しってたの”

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