あたしは、悪魔と契約しました。
そんな咲良の後を、あたしは付いて行く。


1度も振り返ることなく、靴を履き終えると、咲良はドアノブに手を掛ける。


そんな咲良が手にしている鞄を、あたしは掴む。


行かないで、、、


そんな言葉を、咲良に向ける。


咲良はそんなあたしに、ゆっくりと振り返り、、、


「行かなきゃ。悪魔、、、倒さなきゃ」


そんな言葉を向ける。


咲良の気持ちは、ちゃんとわかってる。


でも今、咲良を行かせちゃいけない気がする。


、、、咲良。


咲良は困ったような顔をし、鞄を掴んでいるあたしの手を握る。


「千尋?あたしは、ここに居る」


そう言い、あたしの首にある、ネックレスに触れる。

< 202 / 297 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop