あたしは、悪魔と契約しました。
それは哲也があまりに真面目に、そんな話をしたからなのか?


それとも、その時の哲也の顔が、、、切なそうに歪んでいたからなのか?


あたしの真意は、どっちだったんだろう。


もし哲也の言うように、王子にキスをされ、目を覚ました姫は、、、


その後、幸せになれたのだろうか?


夢の世界の方が、幸せだった。と思う日は無かったのだろうか?


「今のあたしは、、、夢を見てるの?」

「どうだろうな。でも、お前が夢から覚めても、、、俺は、お前の傍に居る」


あたしの傍に、哲也が居る。


それだけで、充分ではないか。


そう思うのに、まだ、、、過去の自分を知るのが怖い。


目覚めて、全てを思い出して、あたしは、、、何を思うんだろう。


そこに、何があるのだろう。

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