あたしは、悪魔と契約しました。
今、哲也が行ってしまったら、、、


あたしはまた、酷い頭痛に襲われるのだろう。


そして、また、、、


繰り返し哲也の名を、呼び続ける。


でも、今日だけは、、、1人でこの夜を明けたくない。


だから出て行こうとした哲也の手を、あたしは掴む。


そして、、、


「お願い。今日だけで良い。今日だけで良いから、もう少しだけ、、、一緒に居て。夜が、、、明けるまで良いから」


そんな言葉を、哲也に向けた。


「哲也に会った夜は、なぜか怖くなる。怖くて、苦しくて、寝れないの」


あたしは掴んでいる手に、ギュッと力を込める。


「来い」


そう言い、今度は哲也があたしの手を掴み、布団の中へと引きずり込んだ。

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