あたしは、悪魔と契約しました。
その言葉を聞き、奥さんはあたしから離れる。


「なら、次いつ会えるか?わからないんだから、行って来なさい」


そして、背中を押してくれた。


「でも、、、会えなかったら、、、」

「会えなかったら、ここに帰ってくれば良い。だって、ここは千尋の家でしょ?」


ここは、あたしの家。


あの頃と今は、何もかもが違う。


あたしにはちゃんと、帰ってくる場所がある。


「あの、力のこと、、、」

「力ちゃんのことは、あたし達に任せて」

「ありがとうございます」


そう奥さんに頭を下げ、あたしは家を飛び出した。


さっきの場所に、哲也が居るか?なんて、わからない。


わからないけど、少しでも可能性があるなら、、、


そう思い、走り出す。

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