あたしは、悪魔と契約しました。
きっと、もう、、、


この男は、、、ここに、来てくれないのではないだろうか?


あたしはこの男を、何も知らない。


男の名前も、どこで、何をしているかも、、、


男がここに来てくれなくなれば、一生、、、あたしは、会えない。


あたしは、立ち上がった男のことを見る。


男は何も言わずに、歩き出す。


あたしは、歩き出した男の背中を見送ることしか出来なかった。


段々遠くなる、男の背中。


、、、ばいばい。


男の背中に、心の中でそう呟く。


男にあたしの声なんて届いていないはずなのに、男は急に立ち止まった。


そして、ゆっくりと振り替えり、、、

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