あたしは、悪魔と契約しました。
哲也はバイクから降り、あたしの手を引く。


そして、、、


「そんな顔、するな」


そう言い、あたしのことを抱き締めてた。


あたしは今、どんな顔をしている?


哲也には、あたしはどんな風に見えている?


知りたいとも思ったが、知りたくないとも思った。


哲也の温もりに触れ、殺していた、、、


あたしの心が、感情が、少しずつ、、、生きることを、望もうとしていた。


だけど、あたしは、、、


そんな自分の気持ちにすら、気づいていなかった。


必死で、封印しようとしていた。


自分でも、気付かぬ間に、、、


生きようと望めば、苦しい思いも、辛い思いもしなければいけない。

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