あたしは、悪魔と契約しました。
お互いに、何も言わないまま、、、


哲也は、ただあたしを抱き締める。


あたしは、哲也の温もりに包まれる。


この世界に、あたしと哲也しか居ないような気がした。


だから、通り過ぎる人の目も気にならない。


全てを、シャットダウンした。


ただ、哲也の温もりだけを確認するように、、、


そして、、、


「そんなにお前の家は、生き辛いか?」


そんなことを、哲也はあたしに尋ねた。


、、、生き辛い?


そんなこと、ない。


だって、、、


あの家で、あたしは生きていない。


「もし、、、お前が「生き辛い」って言うなら、俺が、、、」

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