あたしは、悪魔と契約しました。
哲也はジッと、切なそうな顔で、、、見続ける。


その視線から、逃げたくなるのは、、、どうして?


今まで、特に考えたこともなかった。


そんな風に、思ったことさえなかった。


なのに、どうして、、、


こんなにも、哲也の瞳から、、、逃げたいんだろう。


それなのに、、、


あたしは、哲也の瞳から逃げられない。


逃げる術を、、、知らない。


「そんな顔で、、、一生、笑うな」


そう言い、先に視線を逸らしたのは、、、哲也の方だった。


哲也の言葉は深く、深く、、、


あたしの胸に、刻み込まれた。


そして、そんなあたしのことを、、、


哲也はまた、抱き締めてくれた。

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