『好き』と伝えるのは難しい
ー瑠夏side
私は、翼くんが出て行ったあと直ぐにドアに鍵をかけた。
今だけは、この部屋を貸してください。
そう思いながら、声を押し殺して泣いた。
好きな人に好きと言えず、傷つけてしまったことは一生忘れられない…。
瑠奈姉が最後にLINEしてきた文をもう一度読みなおした。
ママ、ごめんなさい。
パパ、ごめんなさい。
瑠奈姉、ごめんなさい。
栞菜さん、ごめんなさい。
翼くん、ごめんなさい。
産まれてきてしまってごめんなさい。
瑠夏side-end