およしなさいよ、うさぎさん。
「まだ、痛みますか?」
菖は、首を左右に振った。
男の指を咥えている陰部は濃い紅色に変化をしていた。篤は、蝋の光があたる方へと菖をひきずり、鼻先と両の目を近づけてみた。
「菖、あなたはとても美しいものをお持ちのようだ。私は、ずっと此処に触れて見ていたくなるよ」
くう、と可愛らしく泣いた菖は体に力が入らないのだが、これから自分がどうなってしまうのかを考えることはできた。
一体、目の前の男は自分の体をどうこじ開けられてしまうおつもりなのだろう? 何もわからずに、ただ股を弄られながら耐えるしかないのだ。
「…………とく……さまぁ」
「どうなさいましたか? 菖」
「篤さまが……菖のせんせいでした頃は、男が女へ乱暴をするようなおこないはよくない、と教えてくださいました」
菖は、呼吸を整えるようにふうと息を吐き出し、そして潤んだ瞳で蝋の明かりをぼんやりと見つめた。
これは乱暴ではない、と篤は思ったのだが、これは本当に乱暴ではないのだろうかと、よくよく考えてみることにした。
菖の陰部からゆっくりと指を抜くと、そこはひくひくと動き、まるで男を誘っているように見える。
「菖は、これが乱暴だと考えたのですか」
すん、と鼻を鳴らし、菖は体を起こす。
「わかりませぬ……わかりませぬが、菖は篤さまがもう恐くはありませぬ。痛いので乱暴では、と質問してみたのですが、今の菖は嬉しくてたまらないのでございます。篤さまは、乱暴をしているのですか? それを嬉しい菖はおかしいのでございましょう?」
篤は、嗚呼、菖……とため息を吐き出し、少女を力の限り抱きしめた。
痩せた体は肌に骨が突き刺さりそうで、篤は泣きたくなった。
「乱暴はしていません。私も嬉しいのですよ。あなたがそのように健気にお考えくださるのが嬉しいのです。全然おかしくなどありません」
自分を肯定された菖は、ほんの微かに笑みをうかべた。
その笑みは女学校に通っていた頃、何度も篤の心を迷わせた笑みに近かった。
「一つになりましょう、菖」
「ひとつ?」
篤は、菖の気持ちがもう迷わぬように早く自分のものにしてしまいたかった。指で陰部のぬめりを確認して、少しだけ自分の唾液を足すと、着物の裾からいきり立つものを取り出し、菖の陰部に先端をなすりつけてみた。
迷ってはいけない。
菖の顔から笑みは消えてしまっていた。
遊郭の書物によると水揚げには相当な痛みが伴うと書かれていた。それを、ふと篤は思い出してしまった。
迷ってはいけない。
背筋がぞくりと震えた篤は、よしいけ、と自分自身に叱咤激励をして菖の中へと男根の先端をほんの少しだけ挿入してみた。
「…………ぁ!」
菖は明らかに苦痛の表情を浮かべた。
相手が遊女ならば、このままひと思いに突き刺し意のままに快楽を求めて腰を動かすだけだ。しかし、相手はあの菖だ。
汗ばんだ小さな手が篤の腕をぎゅうと掴み、尖った爪が皮膚に食い込み、篤は眉をしかめた。
少しだけ腰を進めてみた。体の全神経を集中させているので、先端が何かに突き当たる感触がわかってしまう。
篤は、一度緩めて結合部を覗き込んだ。まだほんの少ししか挿入できていない。指でいうなら第一関節だ。ここが壁ということはないだろう。
押し込むように腰をぐいっと菖に近づける。
「あぁっ!! 痛い……痛いです、篤さま!」
ここが壁であったとしても、篤はもう十分なほど満たされていた。
あの菖と一つに繋がっている…………
男根に血液が集まりさらに膨らむと、突然何かが弾けるような感触がして、壁がなくなり先端部分がずぶりずぶりと沈んでいく。
これが破瓜か……と頭では冷静に考えつつも、興奮で体が熱くなって、もう何も考えられそうにない。
「あなたは今から大人の女です。これから毎日私といたしましょう。だから、私のこれに慣れるのですよ。何度もいたしますからね……」
篤はいよいよ我慢の限界が近づき、腰を引いてから、今度は根元まで挑戦してみようとずいっと上体を傾け一気に突き刺してしまう。
壊れてしまいそうな真っ白な貝殻は意外な弾力で、篤の男根をずぶりと飲み込んだ。
「…………ふっ、はぁっ!」
二度、三度とそれを繰り返すうちにぬめりが増えて、抽出が滑らかになっていく。
「これは上等なものだ。纏わりつくように私を受け入れてくださっている」
「……っあ、あっ、あ!」
菖の両の手が空中をさまよっていたので、篤は導くように自分の背を触らせた。
そして、何度も何度も抽出運動を繰り返し菖をたくさん泣かせてしまった。
乱れた布団に血液のあと。乱れた着物が散る寝室の蝋はとっくに消えてなくなっている。
女になったばかりの女、そして女へ夢中で腰を振る男は、そのまま夜の刻を過ごしてゆく。
菖の陰部から篤の吐き出した精液が溢れ出し、ぐちゅぐちゅと卑猥な音をさせている。それすらを潤滑油にして精液を幾度となく注ぎ込んでいく。
意識を失うように眠りについた菖を、次は後ろからです……と尻を掴みずぶりと挿入する。
流した汗が菖の真っ白な背中に迸り畳に吸い込まれていくのを眺めながら、篤は「この屋敷に風呂が必要だ」と独りごちるが、返事は当然こなかった。
菖は、首を左右に振った。
男の指を咥えている陰部は濃い紅色に変化をしていた。篤は、蝋の光があたる方へと菖をひきずり、鼻先と両の目を近づけてみた。
「菖、あなたはとても美しいものをお持ちのようだ。私は、ずっと此処に触れて見ていたくなるよ」
くう、と可愛らしく泣いた菖は体に力が入らないのだが、これから自分がどうなってしまうのかを考えることはできた。
一体、目の前の男は自分の体をどうこじ開けられてしまうおつもりなのだろう? 何もわからずに、ただ股を弄られながら耐えるしかないのだ。
「…………とく……さまぁ」
「どうなさいましたか? 菖」
「篤さまが……菖のせんせいでした頃は、男が女へ乱暴をするようなおこないはよくない、と教えてくださいました」
菖は、呼吸を整えるようにふうと息を吐き出し、そして潤んだ瞳で蝋の明かりをぼんやりと見つめた。
これは乱暴ではない、と篤は思ったのだが、これは本当に乱暴ではないのだろうかと、よくよく考えてみることにした。
菖の陰部からゆっくりと指を抜くと、そこはひくひくと動き、まるで男を誘っているように見える。
「菖は、これが乱暴だと考えたのですか」
すん、と鼻を鳴らし、菖は体を起こす。
「わかりませぬ……わかりませぬが、菖は篤さまがもう恐くはありませぬ。痛いので乱暴では、と質問してみたのですが、今の菖は嬉しくてたまらないのでございます。篤さまは、乱暴をしているのですか? それを嬉しい菖はおかしいのでございましょう?」
篤は、嗚呼、菖……とため息を吐き出し、少女を力の限り抱きしめた。
痩せた体は肌に骨が突き刺さりそうで、篤は泣きたくなった。
「乱暴はしていません。私も嬉しいのですよ。あなたがそのように健気にお考えくださるのが嬉しいのです。全然おかしくなどありません」
自分を肯定された菖は、ほんの微かに笑みをうかべた。
その笑みは女学校に通っていた頃、何度も篤の心を迷わせた笑みに近かった。
「一つになりましょう、菖」
「ひとつ?」
篤は、菖の気持ちがもう迷わぬように早く自分のものにしてしまいたかった。指で陰部のぬめりを確認して、少しだけ自分の唾液を足すと、着物の裾からいきり立つものを取り出し、菖の陰部に先端をなすりつけてみた。
迷ってはいけない。
菖の顔から笑みは消えてしまっていた。
遊郭の書物によると水揚げには相当な痛みが伴うと書かれていた。それを、ふと篤は思い出してしまった。
迷ってはいけない。
背筋がぞくりと震えた篤は、よしいけ、と自分自身に叱咤激励をして菖の中へと男根の先端をほんの少しだけ挿入してみた。
「…………ぁ!」
菖は明らかに苦痛の表情を浮かべた。
相手が遊女ならば、このままひと思いに突き刺し意のままに快楽を求めて腰を動かすだけだ。しかし、相手はあの菖だ。
汗ばんだ小さな手が篤の腕をぎゅうと掴み、尖った爪が皮膚に食い込み、篤は眉をしかめた。
少しだけ腰を進めてみた。体の全神経を集中させているので、先端が何かに突き当たる感触がわかってしまう。
篤は、一度緩めて結合部を覗き込んだ。まだほんの少ししか挿入できていない。指でいうなら第一関節だ。ここが壁ということはないだろう。
押し込むように腰をぐいっと菖に近づける。
「あぁっ!! 痛い……痛いです、篤さま!」
ここが壁であったとしても、篤はもう十分なほど満たされていた。
あの菖と一つに繋がっている…………
男根に血液が集まりさらに膨らむと、突然何かが弾けるような感触がして、壁がなくなり先端部分がずぶりずぶりと沈んでいく。
これが破瓜か……と頭では冷静に考えつつも、興奮で体が熱くなって、もう何も考えられそうにない。
「あなたは今から大人の女です。これから毎日私といたしましょう。だから、私のこれに慣れるのですよ。何度もいたしますからね……」
篤はいよいよ我慢の限界が近づき、腰を引いてから、今度は根元まで挑戦してみようとずいっと上体を傾け一気に突き刺してしまう。
壊れてしまいそうな真っ白な貝殻は意外な弾力で、篤の男根をずぶりと飲み込んだ。
「…………ふっ、はぁっ!」
二度、三度とそれを繰り返すうちにぬめりが増えて、抽出が滑らかになっていく。
「これは上等なものだ。纏わりつくように私を受け入れてくださっている」
「……っあ、あっ、あ!」
菖の両の手が空中をさまよっていたので、篤は導くように自分の背を触らせた。
そして、何度も何度も抽出運動を繰り返し菖をたくさん泣かせてしまった。
乱れた布団に血液のあと。乱れた着物が散る寝室の蝋はとっくに消えてなくなっている。
女になったばかりの女、そして女へ夢中で腰を振る男は、そのまま夜の刻を過ごしてゆく。
菖の陰部から篤の吐き出した精液が溢れ出し、ぐちゅぐちゅと卑猥な音をさせている。それすらを潤滑油にして精液を幾度となく注ぎ込んでいく。
意識を失うように眠りについた菖を、次は後ろからです……と尻を掴みずぶりと挿入する。
流した汗が菖の真っ白な背中に迸り畳に吸い込まれていくのを眺めながら、篤は「この屋敷に風呂が必要だ」と独りごちるが、返事は当然こなかった。