先生と恋をしました。


「何もないよ!」


「…そ、それならいいけど…」


あんな奴と恋愛なんてできるわけない!


私があいつのことを好きになるわけがない。


「ねぇー、藍沢先生ってやっぱり彼女いるのかな?」


「はぁ?いきなりどうしたの?」


「だってさ、うちの学校の女子はきっとみんな思ってると思うよ。

いなかったら狙える範囲内じゃない?

6歳しか変わらないんだよ!?


私なら脈ありで言っちゃうもん」


「あんな奴とは付き合わない方がいいよ!絶対!」


「俺と付き合わない方がいいってどういうことかな?」


突然耳元に声が入ってきた。

声の方へ振り返る。

そこには藍沢先生が…


「藍沢先生!!」

「おはよー!」

「さっきの話聞いてましたか…?」

「いや、最後の高瀬の方しか聞こえなかったよ。」

「よかった!」

「SHR始めるぞ、席つけ!」


「あっ!言い忘れてたけど、今俺彼女いないから。」



………




「きゃーーーー!!」


先生のこの発言でクラス中の女子が騒ぎ出した。


お決まりな感じだよね…


「でも…


好きなやつはいる。


…片思いだけどな!」


私の方を向いてこの発言…


しまいには私に向かってウィンクまでしてきた。


「きゃーーーー!」


これでまた女子が騒ぎ出す…


こういう雰囲気を作るところも嫌い。


「始めてもいいか?」


さっきの告白に動じることなくいつも通りに進める…


片思いの彼女…

彼女いるんじゃない…

私の反応を楽しんでるようにしか見えない…

本当に性格の悪い奴!


「今日の連絡は以上。高瀬は放課後俺のところに来てくれ。」


「…はーい」


先生が教室から出てすぐ女子の話題は先生のことばっかり…


「先生にずっと思われてるなんて羨ましい…!!」


「先生が片思いするほどの女性ってどんな人かな?」


「彼女いないならうちらにも脈あるかな?」

などなど…

みんな先生のこと好きなんですねー


「あの発言はアウトだわ!本当に狙っちゃおっかな?遥佳どう思う?」


「………」


「遥佳?聞いてる?」


「…あ、うん…」


「どうしたのよ、やっぱり今日変だよ。」


「大丈夫だよ。いつも通りよ。」


「ならいんだけど…」


胸の中で何かざわめくものを感じている…

モヤモヤするような…


スカッとしない気持ち…


先生のことになるとこうなる…


私病気なの?


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