先生と恋をしました。
放課後…
「遥佳ー、一緒に帰ろー。」
「ごめん麗。今日用事あるんだ…」
「そっか。オッケー!んじゃバイバイ!」
「バイバイ…」
教室には私一人…
もうみんなは帰ったり、部活に行ったりで教室はもぬけの殻。
教室の窓から夕日が差し込み赤く染まる。
「綺麗な空…」
写真撮っとこ!
「…まだ教室にいたのか」
「先生…」
ドアによしかかり腕を組みながら立つ先生…
「人を待たすんじゃねーよ」
「ごめんなさい。でも空があまりにも綺麗だったから…」
「本当お前は空が好きなんだな…
いつも空見てる…」
ドアから先生が私の横にならぶ。
「俺より好きか?」
「うん。まだ空の方が好き」
空を見てたら気持ちが晴れるし、落ち着くから…
「…はぁ、俺空に負けてんのか…なんかショック…」
「空はね、いつも優しく静かに見守っててくれるみたいで…
広くて、いろんな表情があって…
私をいつも見ててくれる…
そんな気持ちになって、気持ちも晴れるの!だから大好き!」
「なるほどね…
んじゃ俺は空みたいな男になればいいのかな?」
「…先生はそのままでいいよ…」
「なんでだ?」
「もう先生は空みたいな人だから…」
そう、先生はもう私にとっては空みたいな人…
心が広くて、優しくて、いつも私を見ていてくれる…
もう空みたいな人だから…
「空みたいな俺でもまだ空には勝てないのか…」
「そんなに落ち込まないで。
最近、先生のことを生徒としての立場からずっとみてた。
先生って生徒想いのいい先生なんだね。
最初は私にしつこく迫ってくるようにしか見えなかったけど、困ってたりする生徒みたらアドバイスしてたりして…
先生は心のそこから生徒たちが大切なんだなぁって思った。
すごく優しくて、心の広い人なんだなあって…」
「…そんなに俺のこと見てたのか?」
「自然と目で先生のことを追ってたのかな?自分でもわからないや…」
先生は私の後ろに回り、後ろから私を抱きしめてくれた。
「…こうやって抱きしめたりするのはお前だけだけどな。」
「…まずこんなことやったら普通はクビよね」
「えっ!お前俺をクビにするつもり!?」
「突然こんなことされたら、変態だと思うのが普通でしょ。
…前だったら言ってたかもね…
でも今は言わないわ…
先生が私のそばにいてくれるんでしょ?」
「…ああ。お前のことをいつで見守っててやるよ…」