先生と恋をしました。


放課後…


「遥佳ー、一緒に帰ろー。」


「ごめん麗。今日用事あるんだ…」


「そっか。オッケー!んじゃバイバイ!」


「バイバイ…」


教室には私一人…

もうみんなは帰ったり、部活に行ったりで教室はもぬけの殻。


教室の窓から夕日が差し込み赤く染まる。


「綺麗な空…」



写真撮っとこ!


「…まだ教室にいたのか」


「先生…」


ドアによしかかり腕を組みながら立つ先生…


「人を待たすんじゃねーよ」


「ごめんなさい。でも空があまりにも綺麗だったから…」


「本当お前は空が好きなんだな…


いつも空見てる…」


ドアから先生が私の横にならぶ。



「俺より好きか?」


「うん。まだ空の方が好き」


空を見てたら気持ちが晴れるし、落ち着くから…


「…はぁ、俺空に負けてんのか…なんかショック…」


「空はね、いつも優しく静かに見守っててくれるみたいで…

広くて、いろんな表情があって…

私をいつも見ててくれる…

そんな気持ちになって、気持ちも晴れるの!だから大好き!」


「なるほどね…

んじゃ俺は空みたいな男になればいいのかな?」



「…先生はそのままでいいよ…」




「なんでだ?」



「もう先生は空みたいな人だから…」



そう、先生はもう私にとっては空みたいな人…


心が広くて、優しくて、いつも私を見ていてくれる…

もう空みたいな人だから…


「空みたいな俺でもまだ空には勝てないのか…」


「そんなに落ち込まないで。

最近、先生のことを生徒としての立場からずっとみてた。

先生って生徒想いのいい先生なんだね。


最初は私にしつこく迫ってくるようにしか見えなかったけど、困ってたりする生徒みたらアドバイスしてたりして…


先生は心のそこから生徒たちが大切なんだなぁって思った。

すごく優しくて、心の広い人なんだなあって…」


「…そんなに俺のこと見てたのか?」


「自然と目で先生のことを追ってたのかな?自分でもわからないや…」



先生は私の後ろに回り、後ろから私を抱きしめてくれた。


「…こうやって抱きしめたりするのはお前だけだけどな。」


「…まずこんなことやったら普通はクビよね」


「えっ!お前俺をクビにするつもり!?」


「突然こんなことされたら、変態だと思うのが普通でしょ。


…前だったら言ってたかもね…


でも今は言わないわ…

先生が私のそばにいてくれるんでしょ?」


「…ああ。お前のことをいつで見守っててやるよ…」



< 16 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop