先生と恋をしました。
「おまえんち西区のほうだよな?」
「はい、そうです」
「ちょっと寄り道してもいいか?」
「はい、構いません」
無言のまま車を走らせる先生。
先生の横顔はすごく綺麗だった。
「…なにずっと人の顔見てるんだよ?」
「いやー、相変わらず綺麗な顔だなぁと思いまして…」
「そりゃーどーも!」
そうこうしているうちに目的地に到着。
「着いたぞ」
小高い丘の公園に着いた。
あたりは誰一人おらず、電灯すらない…
「…え?ここどこ?」
「いや、公園だけど…」
「知ってますよ!だからなんでこんな公園に連れてきたんですか?」
「んじゃ目瞑ってて!俺がいいよっていうまで」
「え!っあ、ちょっと…」
目を閉じる前に先生の手で視界を閉ざされてしまった。
そのまま先生の手の誘導で歩き少しの坂を登っていった。
「いいぞ!うえ見てみろ」
そこに広がってたのは…
「…うそ…
…きれい…」
無数の星が輝いていた。
街中では見られない。
すごい数の星が夜空を埋め尽くしていた。
「どうだ?驚いただろ。」
「うん…
こんな都会でも見えるところがあるんだ…」
「おまえ夜空も好きなんだろ?」
「…うん…好き。」
「…本当愛おしそうに眺めて…
俺はまだこんな顔見たことなかったよ…
連れてきたかいもあったかな!」
「こんなに綺麗に見える場所があったなんて…
先生、また今度連れてきてください!」
「いいよ。」
「ありがとうございます!」
「さぁ、帰るぞ!もう遅いし」
「はい!」
この街でこんなに綺麗な星を見れたなんて…
これは連れてきてくれた先生に感謝しなくちゃ。
車に乗り込み、発車させる。
「…先生、ありがと」
「いいえ、こちらこそ。かわいい高瀬を見れたから連れてきてよかったよ。」
「そんな…私可愛くなんてありませんから…」
「高瀬は可愛いよ!まず持って俺が保証する!」
「あ、ありがとうございます…」
「今日のあんな顔誰にも見せたくねーなあ…
他の男にあんな顔見せるなよ!」
「あんな顔って…」
「すねるなよ!そんなすねた顔も可愛いけどな!」
「やっぱり人を馬鹿にしてる!」
「ハハハハ…」
くだらない話をしていたらもう家の近くまで来ていた。
「あっ!先生この辺りでいいですよ!」
「いや、遅くなったし家の前まで送るよ!」