先生と恋をしました。
あれから数日…
練習も本格的になりつつある。
今日は外での練習。
「リレーはいい感じだね。」
「そうね。」
「…やっぱり変…」
「何が?」
「いや、最近の遥佳は前とは違うなって」
「は?どこが?」
「前みたいなところもあるけど…
最近、よく笑うようになったなって…
なんかあった?」
なんか…
別に何もない。
自分では何も変わってないと思うのだが…
「あっ!わかった!!
好きな人できたでしょ!!」
「えっ!!」
「やっぱり!!その驚き方は絶対そうだ!
「いや、そんなわけないじゃん!」
「いや!違いない!
人が変わるきっかけの多くは恋なんだよ!」
恋をすると人は変わるものなのか?
「そんなに変わった?」
「うん!
前はツンツンして、めったに笑わなかったのに。最近は表情が柔らかくなってよく笑うようになったよ!」
「そうかな?」
「うん!
そして前よりさらに綺麗になった。」
「ありがとう。」
「ほら、今だって!
前の遥佳だったらお礼なんて言わないから!
はいはい、なんて言って軽く受け流してたのに…」
「あー、確かに…そう返してたかも…」
「はぁーさらに可愛くなっちゃって…
んで!そのお相手は誰だい!
白状しろーー!」
「好きな人はできてないよ。」
「はぁ?嘘つくな!」
「正確に言うと好きなのかわからない。気になる?おせっかい?みたいな感じの人はいるよ。」
「好きなのかわからないって…
あんた何歳よ!17歳のピッチピチの女子高生とは思えない返答…
で、その人は遥佳のことどう思ってるのよ!」
「うーん、好きだってずっと言われ続けてる…。」
「どんな人よ?」
どんな人って…
まさか、藍沢先生ですなんて言える訳ないし…
「空みたいな人…」
「はぁ?意味わかんない。」
「いいのよ、わかんなくても…」
「で、遥佳はその人のこと好きだって思ったことないの?」
「…ないかな…」
「ドキドキしたり、一緒にいたいなあとか。」
ドキドキ…
しなくなかったこともないけど…
一緒にだっていたいなって思うときもあるけど…
「…あるにはあるけど…でもそれが好きってことなのかやっぱりわからない…」
「その人のこと周りの人とは違うなって感じた?
大切にしたいなっておもった?」
「…それは…」
「思ったことがあるのね?」
「…うん…」