先生と恋をしました。
4月…
新学期ご始まってまだそんなに立っていないのに、学校中は藍沢先生の話題でいっぱい…
麗もそれは変わらないみたい…
「あーやっぱりかっこいいなぁ」
「あんな奴のどこがいいのよ」
「だってさーかっこいいじゃん!」
「どこが…」
もう毎日のように聞かされるこの言葉…
立って私にはわかんないわー
「だって顔良し、頭よし、運動もできちゃう!
もう完璧じゃない!
しかも英語の先生ときたもんだ!
あのルックスで英語しゃべられちゃったらもう惚れる…」
「…はぁー私にはわからない
だって人に雑用させるし、先生としての自覚ないのよあいつは!」
「なに?そんなに嫌いなの?」
「嫌いよあんな奴!」
「なんかすごい怒ってるね…」
そうよ!あんな奴誰が 惚れるもんですか!
生徒と先生なんだからそれなりの行動しさいよって!
キンコンカンコーン♪
「おーいお前ら席つけー授業始めるぞ。」
「今日は教科書○ページから…」
英語の時間はいつもみんなうるさい…
じっくり外を見ることもできやしない…
でも初めて先生に会った時から先生の声だけは私にとって不快ではなかった。
何故だろう…
先生のことは嫌いだけど先生の声だけは嫌いになれない…
私を安心させる声なのだろう…
優しく包むような温かみのある声なんだ。
外を見ながら耳に入ってくる先生の声…
ずっと聴いてても飽きないなあー
「はい今日はこのまで。
ああ高瀬、お前はこれから英語の教科担当な!頼むわ!」
えっ!
また指名!
他の奴絶対やりたいのいんじゃん。
こんだけ人気なんだから…
なんで私なの…
「…先生、私に拒否権はないんですか?」
少し考えたみたいだけど、帰ってきた答えは…
「うーん、ない!お前がやれ!いいなぁ。
あと放課後また英語準備室来てくれ。資料あるんだ。」
やっぱり拒否権なしか…
以外とわがままなのね。
余計嫌いになったわ。
「…わかりました。」
「おお、んじゃ頼むな!」
なんてめんどさい…
「ちょっと遥佳!またご指名じゃない!なんかあるんじゃない!?」
「あるわけないでしょ。ただ他の人になるとうるさいからじゃない?」
「んまあそれもあるか!」
「私とあいつはあくまで先生と生徒。
その先に進むことなんてありえない。
私もあいつに惚れることなんてない。」
「ほんと恋愛感情のない子ねー。恋すればきっとわかるよ!」
「私に恋なんていらないの。」