あなたの隣ってあいてますか?



次の日の朝…

また、羽田さんに誘われた。

「ちなっちゃん、夜、飯行こうや」

いつもと同じように誘ってくる羽田さん。

昨日の蛍さんの言葉が蘇る…
「羽田さん、絶対にちなっちゃんのこと好きやと思うねんな…」

なんか違う気もするけどな…

「いいですよ」

「マジで?!」

「はい」

「二人やで?」

「はい」

OKの返事しただけで、こんなに喜んでくれるんや…

「じゃあ、仕事終わったらいつもの居酒屋で」

「わかりました」

「ほな、いってきます」

「お気をつけて、いってらっしゃいませ」

すると、後ろから私の背中に人差し指がツンツン…

振り返ると…

満面の笑みの蛍さん。

「ちなっちゃん…」

「怪しい顔してますよ」

「やっと、二人っきりでご飯?」

「蛍さんがあんなこと言うから、探ってみようと思っただけです」

「ふーん」

「さっ!仕事しましょ」

蛍さんはそう言うけど、なんか違う気もする。


< 23 / 70 >

この作品をシェア

pagetop