あなたの隣ってあいてますか?
「こんばんは」
峻さんが来た。
「あれ?みえ姉は?」
「子たちと一緒に後で来るわ」
「ホンマですか?司と真希ちゃん来るの?テンション上がります」
「ちなっちゃんは、ホンマに子供好きやな〜、助かるわ」
「私、末っ子なんでずっと弟か妹欲しかったんです」
練習の時に、子供がいる人は子連れで来ることが多く、その時に、私が世話係をしている。
司は7歳、真希ちゃんは4歳でとっても可愛い2人は私に懐いてくれてる。
「そうそう、今日な新しい奴来るから皆よろしくな」
「新しい人ですか?」
「女?男?」
「男」
「そっか…残念や…」
「峻さん、みえ姉に言いつけますよ」
「やっと、男子のセッターが来てくれるからな!」
「そうなんですか?セッターの人ですか」
「元気のセッターは、コントロールが、悪い…」
「こんちは!!俺が何っすか?」
「いやいや、セッターお疲れ様でした」
「俺、やっとセッターから解放っすか?」
辻井元気(つじいげんき)くん、名前の通りめちゃめちゃ元気な19歳。
大学生で、サークルとかあるはずなのに、『レインボー』に参加している。
関東出身だけど、元気くんかなり溶け込んでいる。
「元気、やっと解放?よかったね。こんばんは」
「円ちゃん、そうなんだよ。リベロへ返り咲き!」
「あら、ちなつどうしたん?
首…借金でもしたん?」
「あ…円、あんたで三人目です…それ言うたん…」
「あ、先越されてたか…」
「もう!みんなして!」
この後、徐々に人数が集まってくる。