あなたの隣ってあいてますか?



私たちは、特に受付やスピーチ、余興は当たっていないので、気楽に式と披露宴に参加できる。

けど、会社の上司や同僚もいるから気は抜けない。

少し早めに式場に着いたので、ウェルカムドリンクをもらいながら、いつものように羽田さんと世間話。

「最近どうなん?ちなっちゃん…」

「私ですか?」

「うん」

「な〜んにもありません…あっ…」

「あっ…て、なんかあったな」

「あると言うか…出会い?みたいなのはあるんですけど…」

「何それ?遂に恋か?」

「まだ、わかりません」

挙式の時間が近づくうちに人が集まって来た。

確か、蛍さんが80人ぐらいの披露宴になるって言ってたな。

すると、「品定め…」と羽田さんがキョロキョロしだした。

「あの、チェックのネクタイの人!イケてる」

「あぁ…羽田さんのタイプっぽい」

その後も、羽田さんの品定めは続く…

受付には、進藤さんと蛍さんの写真が沢山飾られていた。

その中に、羽田さんと私の写真も何枚かあった。

受付も済ませて、席次表を手にして挙式が行われる教会に向かった。


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