あなたの隣ってあいてますか?



家に帰りテストも近いので、勉強をしようと机に向かった。

佐山くんに貸していたノートを開く…

………

【ノート貸してくれて本当にありがとう。いつも助かってます。
伊原に言いたいことがあるから、電話して!!
○○○-○○○○-○○○○】

大きめの付箋に書いてあった。

携帯番号…

電話してって…

なんやろ?

とりあえずしたほうがいいんかな?

そう思っているうちに電話してた。

2コールで佐山くんは出た。

『もしもし?』

『あっ、さ、佐山くん?』

『伊原?』

『うん』

私は、何故か緊張していた。

『電話ありがとう!』

『うん…』

『電話代かかるし、掛け直すわ』

と言って、佐山くんは電話を切った。

すぐに電話が掛かってきた。

『あ、伊原?』

『うん』

『何してたん?』

『勉強しようと思って、ノート開いて付箋見たとこ』

『そっかそうやんな、それ見な電話できへんもんな』

それから1時間ぐらい世間話とか、好きなものとか趣味とかの話をした。

『で、話したいことって何?』

『あっ、そう明日部活終わってから一緒に帰らへん?』

『うん。いいよ』

『伊原、自転車やった?』

『うん。そう』

『じゃあ、一緒やな』

『佐山くんも自転車やった?』

『せやで!明日自転車置き場のとこで待っといて』

『わかった』

それから、電話を切った。

一緒に帰ろうって…



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