あなたの隣ってあいてますか?
部活が終わり「ちなつ、帰ろう」
と咲良に言われた。
「今日、用事あるから先帰っといてくれる?」
「わかった。じゃあ、バイバイ」
「バイバイ」
そう言って、グラウンドを見るとまだサッカー部の練習は終わってなかった。
ゆっくり帰る準備をして、自転車置き場に向かう。
生徒たちの大半は帰ったのであろう、自転車の数が減っていた。
自転車置き場のとこってどこやろう?って思っている時に…
「ごめん!待った?」
と、佐山くんが爽やかに走ってきた。
「いや、さっき来たとこ」
「ほんまに?よかった。めっちゃ待たせんで…自転車取ってくるわ」
「うん」
自転車に乗り、ゆっくり漕いで、他愛のない会話をした。
佐山くんと私の家は、途中まで同じ方向だったが、私のほうが遠かったため、送ってくれた。
「明日も、一緒に帰れる?」
「うん」
「じゃあ」
明日も一緒に帰る…
これって何?
確かに少し前から、佐山くんのこと気になり始めた。
佐山くんの行動を目で追っている。