あなたの隣ってあいてますか?


その後の練習では、磯田さんとペアになることが多かった。

「トス上手なったな」

「ホンマですか?」

「うん。上出来!」

磯田さんに褒められると嬉しい!

笑った時の目が細くなるところが胸の奥がキュッとなる…

え?これって、もしかして…

もしかすると?

恋…?

してますね…

その後、私は意識しっぱなしだった。

ミニゲームでは、病み上がりということもあり、得点係りになった。

磯田さんの真剣な顔。

トスを上げる横顔。

ボールを触るあの温もりのある手。

そのミニゲーム中は、磯田さんに夢中だった。

そして、ゲームが終了した後に円が近寄って来た。

「なぁ、ちなつ大丈夫?」

「え?何が?」

「目…ハートになってるで」

「え?な、なんで?何のこと?」

「私の目は、誤魔化せません。
磯田さんを見る目が違います」

「流石です!参りました…」

と、意図も簡単に円に見破られました。


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