あなたの隣ってあいてますか?
7.
練習が終わり、皆は恒例の“ちゅうさん”で飲み会へ。
私は、病み上がりなので遠慮した。
因みに、磯田さんも大学の同級生と飲み会らしく、恒例の飲み会は行かないと言っていた。
すると、突然キャプテンが「送るわ」と言ってきた。
「キャプテン、どうしたんですか?皆と“ちゅうさん”行くんじゃないんですか?」
「ちなっちゃんを家まで送り届けてから行くわ」
“レインボー”に参加して2年が経つけど、キャプテンが送ってくれるなんて初めて。
本当にびっくり。
「どういう風の吹き回しですか?」
「どういうって、そら、最近物騒やし…」
前から物騒やけどって言おうとしてやめた…
「あと、ちなっちゃんとちょっと話したかってん」
「話ですか?」
「うん」
話なんて、いつもしてるのに…
キャプテンは、いつも、皆を笑わせてくれたり、場を盛り上げてくれる。
そんなキャプテンがすごく真剣な顔をしてる。
それから私の家の近くまで無言になった。
「キャプテン?どうしたんですか?」
「ちなっちゃん…」
「はい…」
キャプテンは、急に真剣な顔になり、私を横から見つめてきた。
「…」
「…」
「俺な、ちなっちゃんのことずっと好きやねん」
「え?あ、はぁ…」
今、何と?
好き?って言った?
急に来た私のモテ期…
佑に続き、キャプテンからも告白された。
私は、訳がわからなくなり、呆然としていた。