恋も試合も全力で!
「裄くん、時間大丈夫? もう8時近いけど」
「あ、もう少し浅海の様子見たら帰ります」
「そう。ありがとね」
「いえ」
裄に向かって軽く微笑むと
部屋から出て行った。
なんだか恥ずかしくて、裄の顔が見れなかった。
「家だってこと、忘れてたね…」
「そうだな…」
裄も恥ずかしいのか、照れくさそうに言った。
「じゃあ俺、そろそろ帰るな」
「あっ………」
なぜかあたしは、裄の制服の裾を握っていた。