恋も試合も全力で!
「どうした?」
あたしの目をまっすぐ見ながら、優しく問いかけた。
「あっ、ごめん……」
謝りながら手を離した。
その手を包み込むように握る裄。
「何か言いたいんじゃない? 言ってみ?」
優しい裄の目が、まっすぐにあたしを見つめている。
「そばに……いてほしいの」
無理なお願いだと分かってはいても、
裄の目を見ると言ってしまう。
「そんな可愛いこと言うなって」
そう言って、また座り込む裄。