恋も試合も全力で!
少し驚いたように、裄と槇が言った。
「すごかったよねー。いっつも浅海にくっついててさ。バド部入ったのだって、浅海がいたからだし」
「昔はさ、めちゃくちゃ可愛かったんだよ。それが今は憎たらしい」
「ハハハっ! 憎たらしい!」
あたしの言葉に、大爆笑の綾子。
「いつからああなったわけ?」
「確か、裄と付き合い始めたぐらいかなぁ?」
「それ、遼多なりに姉離れしたんじゃない? 浅海の隣は裄だって、気付いたんだろ」
槇が冷静に言った。
「そうなのかなぁ?」
「でも、浅海と同じ高校にするあたり、まだ完全には姉離れしてないよね」