恋も試合も全力で!


向かった先は、教育学部棟の隣の自転車小屋。

人出は少なく、隅の方で浅海と向かい合って立った。


「何? 話って」


浅海を気遣うように、優しく問いかける。

浅海はただ下を向いてるだけ。


「浅海?」


何も言わない浅海が心配になる。

そして、浅海は俺から視線を逸らして言った。


「別‥‥れて‥」

「え‥?」


浅海が何を言ってるのか分からなかった。

別れて?

浅海は‥俺と別れたいの?


「浅海‥‥‥どういうこと‥?」


俺の声は、情けなくも震えていて。

どういうことか、説明してほしい‥




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