恋も試合も全力で!


「髪、ボサボサだぞ」

「え、やだぁ…」


ひたすら笑いながら、あたしの髪を直してくれる。

そんな裄にも、胸のドキドキは止まらない。


「まっ、あとは電車の中でな。遅れるから行こ?」

「うん!!」


これからあたしと裄の、

楽しい1泊2日の旅行が始まる。



「わぁー。すごーい!」


電車を何度も乗り換え1時間半、

外の景色は雄大な自然が広がっていた。


「一面緑だぁ! 裄、すごいねー!」


どっちかと言えば、都会で育ったあたしたち。

これほどの緑を見る機会は、ほとんどないに等しかった。




< 374 / 463 >

この作品をシェア

pagetop