恋も試合も全力で!
あたしは、とぼとぼと食堂に向かう。
悩みだしたら止まらない、あたしの悪いところ。
裄は、何を悩んでるんだろう?
あたしに言えないこと?
あたしは力になれないのかな?
食堂に入ると、すぐに裄たちを見つけた。
「浅海! 遅いぞー」
槇が、手をあげてあたしを呼んだ。
「ごめんごめん。ちょっと先生に捕まってた」
裄の隣に腰を下ろす。
「裄が、飯がないって嘆いてたぞ」
そう言われて裄を見ると、頬杖をついて拗ねていた。
こうやって一緒にお昼を食べれる時、裄のお弁当はあたしが作ってる。
「腹減った」
そう呟いて、あたしを見る裄。
あたしは笑いながら、裄にお弁当を渡した。