恋も試合も全力で!
「梨元っ! 足が止まってる!」
「はいっ!!」
インカレに向けての練習中。
これが、最後の練習。
何本も何本もシャトルを拾って。
動けなくなるぐらい、練習した。
悔いを残さないため。
笑顔で、大学最後の大会を終えるために。
「あー、疲れたっ」
練習も終わって、みんなで裄の家へと集まった。
あたし、裄、槇、綾子、芽生、璃紗。
あれから恩田さんとは、ちゃんと話し合って和解した。
今では“璃紗”と呼ぶくらい、仲良くなった。
「明日で終わりかぁー」
綾子が呟いた。
「練習はこれからもあるけど、大学の名前背負っての大会は、明日で終わりだもんな」
「早いよねー、4年って」