恋も試合も全力で!
夏休みに入ってすぐ、裄に家へと呼ばれた。
いつものように、まったりと過ごすだけだと思ってたのに。
「浅海、話があるんだ」
「話……?」
裄の顔は、真剣だった。
「ずっと、浅海に隠してたこと。やっと言える時がきたから」
そう言って裄は、あたしの手を握った。
裄があたしにずっと隠してたこと。
それは多分、和田先生とずっと話してたこと。
それがやっと分かる。
やっと分かるのに、なんでこんなに怖いの…?
「俺さ、ずっと体育の先生目指してた。スポーツが好きだし。
でもその傍ら、バドもやりたいって思ってた」