恋も試合も全力で!
「俺、その話を受けようと思う」
「え…?」
その時、真剣な裄と目が合った。
その表情は、すごくまっすぐで、迷いは感じられなかった。
「槇も一緒に。
バドを仕事にしたいんだ」
裄の決意に、何も言えなかった。
突然すぎて、頭がついていかない。
そして、裄は言った。
「東京…なんだ」
「え?」
「俺たちが呼ばれたチーム、本拠地が東京のチームなんだ」
裄は、少し気まずそうに口にした。
“東京”
それは、今あたしたちが住んでいる町よりも、
何百キロも遠くにある場所。