恋も試合も全力で!
大事なとこなのに…
やっぱりあたしってダメだ。
ダブルスだって、綾子が決めてくれるから、点が取れてるようなもの。
ヤバい…自信無くしてきちゃった……
その時。
「梨元!」
後ろからあたしを呼ぶ声。
その声の主は………
「なんかあった時は、俺の方見ろつったろ?」
裄くんだった。
裄くんは力強い笑顔で、あたしを見つめていた。
あたしは泣きそうになったけれど、
笑顔で裄くんに応えた。
1点のミスがなんだ。
たった1点のミスで、ここまで落ち込む自分って、
ほんとバカだな。